インド占星術とは?

インド占星術、すなわちジョーティシュは、出生時刻と場所から惑星・星座・ハウス・月宿・惑星期を読み解く伝統です。現代の主要方式では恒星黄道を用いるため、同じ出生データでも西洋占星術の一般的なトロピカル方式とは星座位置がずれる場合があります。

アヤナーンシャを確認する理由

恒星黄道では歳差を補正するアヤナーンシャを設定します。ラヒリ式が広く使われますが、ラーマン式などもあります。境界付近の惑星は設定によりラーシが変わるため、チャートを比べる前に方式を揃えます。

基本用語

ラグナ
出生時の東の地平線、つまりアセンダント。第一室と命主星の基準です。
ラーシ
十二星座の区分。惑星がどの性質で働くかを示します。
バーヴァ
人生領域を表すハウスです。
グラハ
太陽・月・惑星とラーフ、ケートゥを含む作用主体です。

ナクシャトラと月

黄道を二十七に分けた月宿がナクシャトラです。月が入るナクシャトラは、ヴィムショッタリ・ダシャーの開始点を求める基準にもなります。一つの月宿は四つのパーダに分かれ、星座だけでは見えない細かな性質を補います。

惑星は機能的な支配を含めて読む

惑星の在住星座、支配室、高揚・減衰、アスペクト、コンジャンクションなどを総合します。同じ木星でもラグナが変われば支配するハウスが変わります。「木星は常に吉、土星は常に凶」という固定化では、出生図固有の働きを捉えられません。

ダシャーは時間の主役を示す

ダシャーは惑星が順番に期間を支配する時期技法です。代表的なヴィムショッタリ・ダシャーは大期間と副期間をもちます。運行中の惑星が出生図でどの室を支配し、どこに在住するかを読んで、前面に出るテーマを判断します。

仮の例

天秤座ラグナで金星が第十室にあると仮定します。金星期には自己像と仕事上の可視性が動きやすくなりますが、金星の星座状態、アスペクト、ナヴァーンシャ、現在のトランジットによって現れ方は異なります。「金星期だから恋愛期」だけでは支配室と在住室を読めていません。

読み方の順番

  1. 出生時刻、場所、時間帯、アヤナーンシャを確定する。
  2. ラグナとラグナロード、月を読む。
  3. 惑星の品位、支配室、アスペクトを見る。
  4. ナクシャトラと主要なヨーガを文脈化する。
  5. 分割図で補い、最後にダシャーとトランジットを重ねる。

ハウス方式、アスペクト、分割図、ヨーガの優先順位には流派差があります。設定と系統を明記することが比較の出発点です。