占星術の12ハウス、
人生のどこで働くか
ハウスは、出生図を十二の経験領域に分けた空間です。天体が「何が」、サインが「どのように」を示すなら、ハウスはその働きが「どこで」現れるかを示します。出生時刻と場所で決まるため、生年月日だけでは正確に出せません。
サインとハウスは同じではありません
第一ハウスを牡羊座、第八ハウスを蠍座と対応させる暗記法はありますが、両者は別の座標です。サインは黄道の30度区分、ハウスは出生地の地平線と子午線から分ける空間です。実際のカスプサインとその支配星を使います。
第1〜3ハウス
- 第1
- 身体、外的な姿勢、始め方。カスプがアセンダントです。
- 第2
- 個人資源、所有、収入、価値観、維持する力。
- 第3
- 言葉、基礎学習、兄弟姉妹、近距離移動と日常情報。
第4〜6ハウス
- 第4
- 家、家族の根、私的な基盤。ICと関係します。
- 第5
- 創作、遊び、恋愛、子ども、自発的な表現。
- 第6
- 日常業務、技能、奉仕、習慣、身体の維持管理。
第6ハウスは病気だけの場所ではありません。健康に関する象徴は生活習慣を考える材料であり、診断や治療は医療判断を優先します。
第7〜9ハウス
- 第7
- 結婚、契約、協力、明確な競争相手を含む一対一関係。
- 第8
- 共有財産、負債、相続、親密さ、喪失と変容。
- 第9
- 高等学習、思想、信念、出版、遠方への旅。
第10〜12ハウス
- 第10
- 公的役割、職業的方向、評判、責任。MCと関係します。
- 第11
- 友人、集団、ネットワーク、共通目標と未来計画。
- 第12
- 隔離、見えにくい負担、休養、終結、無意識的な反復。
第12ハウスを不幸や隠れた敵だけに限定しません。裏方作業、施設、休息、終わらせる過程も含みます。
空のハウスの読み方
天体がなくても人生領域は存在します。カスプのサインを見て、その支配星がどのサインとハウスにあるかをたどります。トランジットが空のハウスを通過したり支配星へアスペクトしたりすると、時期的に焦点が当たります。
支配星をたどる例
第2ハウスカスプが双子座で、支配星の水星が第10ハウスにあると仮定します。個人資源と収入が、仕事や公的役割へ流れる配置です。水星が金星とトラインなら、言葉、交渉、デザインが接点になり得ます。職業名を決めるにはMCや他のアスペクトも必要です。
仮例:第7ハウスの土星
仮定:水瓶座第7ハウスの土星が金星とセクスタイルです。対人関係で時間、境界、責任を明確にし、水瓶座的な原則を重視する傾向が考えられます。金星との調和角は愛情と責任を調整する経路です。
晩婚や離婚を一配置で確定しません。第7ハウス支配星、金星、月、アセンダントと時期技法を重ねます。
ハウス方式の違い
プラシーダスは時間分割で不均等なハウスを作ります。ホールサインは上昇サイン全体を第1ハウスにし、イコールハウスはアセンダントの正確な度数から30度ずつ区切ります。方式で天体の在住ハウスが変わる場合は、採用方式を明記し混用しません。
読む順番
- 出生時刻・場所とハウス方式を確認する。
- アセンダントと第1ハウス支配星を読む。
- 質問に合うハウスを選ぶ。
- カスプサイン、在住天体、支配星をつなぐ。
- アスペクトと角ハウス性を加える。
- 最後にトランジットや進行図を見る。
宮内天体・カスプ・支配星の三段階
対象ハウスに天体があれば、その機能が領域内で直接表れます。次にカスプのサインが取り組み方を示し、支配星の位置がテーマの行き先を示します。第5ハウスに天体がなくても、カスプが山羊座で土星が第11ハウスなら、創作や遊びが長期計画、集団、共同目標へつながる可能性があります。
一つのハウスに複数天体が集まるステリウムでは、その領域が目立ちますが、天体同士の性質とアスペクトを分けます。集まっていること自体を幸運や不運の点数にしません。
トランジットがハウスを動かす時
トランジット天体がカスプを越える、在住天体へ正確なアスペクトを作る、ハウス支配星へ接触する時に、その領域が時間的に強調されます。土星が第10ハウスを通るから失職するのではなく、責任、構造、評価の見直しが職業領域で進む可能性を考えます。
四つの半球と角度
地平線より下は私的な形成、上は社会的な可視性、東側は自発的な動き、西側は他者との応答を考える補助枠です。ASC・IC・DSC・MCに近い天体は角度性が高く、チャートで表面化しやすいと読みます。半球の偏りも性格の優劣ではなく、経験が集まりやすい方向です。
空のハウスについての質問
- 第7が空なら結婚しない?
- いいえ。カスプサイン、支配星、金星と時期技法を読みます。
- 第10が空なら仕事運がない?
- MC、第10ハウス支配星、その在住ハウスが職業テーマを運びます。
- 方式はどれが正解?
- 流派と技法で異なります。一つを選び、支配星や時期判断まで同じ体系で使います。
- 出生時刻不明なら?
- ハウスとASCは確定できません。正午図を本人の確定ハウスとして読まないことが重要です。